神社参拝時の一般的な作法についてのマメ知識11「おみくじ」
2011/12/02
参拝の際は、必ずおみくじを引く・・・という方も、多いのではないかと
思いますが、おみくじは、拝殿でのお参り後に引くのが基本です。
また、おみくじは神様からのメッセージという意味合いでもありますので、
まずはご挨拶(お参り)を済ませてから、その後にお言葉を頂くようにしましょう。
吉・凶の記述も含め、おみくじに書かれている内容をどう読み取るかは、各個人に
よりますが、今回はそのおみくじの引き方と、引いた後の取り扱い?について、
気になる部分をメモしておきます。
■「引いたおみくじを読む」
本来、おみくじは吉・凶ではなく、そこに記載されている内容を読み取るのが
本筋だと思います。
古くには、神社の祭事に奉仕する神役を選ぶ際に、「「くじ」を引いて決める」
という事が行われ、これは、「御神慮に適う者が選ばれるよう、御神慮を仰ぐため」に
用いられていた方法です。
こういった「占い」がルーツとなるおみくじは、まさに神様とのコミュニケーション
手段の一つ・・・と言えるでしょう。
実際、おみくじを隅々まで読めば分かる事ですが、引いたのが吉であれ凶であれ、
その書かれている内容は、全てアドバイスであり、良いとか悪いとかを
決定するものではありません。(受け取った側の感じ方にもよりますケド・笑)
また、おみくじを引く回数にも諸説あるとは思いますが、
「何回引くか」ではなく「どう引くか」が大切ではないかと思います。
■「おみくじの引き方」
思いつきで引くのではなく、お伺いしたい(アドバイスを受けたい)内容を
明確に想い、結果に想いは巡らさず、真摯にお言葉を受け取る想いをもって、
雑念のない状態で引くのが良いようです。
場合によっては、自分の質問(悩みなど)に対する神様からのアドバイスに
対して、更なる方向性を尋ねる形として、重ねて「おみくじを引く=対話」を
試みるのもアリかもしれませんが・・・。
(確か、東南アジア圏のどこかの国の寺院では、対話としての占い方の風習が
あったようにも記憶するのですが・・・)
とにかく表面的な「吉・凶」ばかりに心囚われるなら、運試し・縁試しとなり、
そういう引き方なら、その場で一度キリ、というのが理想でしょう。
※くれぐれも「凶が気に入らない」からと、立て続けに何度も引くのは
本筋ではないと思いますので、控えるのが良いでしょう。
■「引いたおみくじをどうするか?」
これについても、おみくじを「どう引いたか(どういったお伺いをしたか)?」
にもよるとは思いますが、神様からのアドバイスであるお言葉
(書かれている内容)を常に読み返し、都度の参考にする気持ちなのであれば、
持ち帰るのが自然ではないかと思います。
ただ、どうしても神社にお返ししたい(持ち帰りたくない)場合や、
そのおみくじのアドバイスによりお伺いごとやお願いごとが成就した時、
縁起モノ(お守り)としてのお役目が終了したとき(一年の節目など)は、
その神社が定める方法でお返しして下さい。
一般的には、境内におみくじ専用の結び場所があるはずですですので、
書かれているアドバイスは真摯に受け止めるという想いをもって、
または感謝の想いを持って、指定される場所に結んで帰りましょう。
そういった場所が設けられていない場合は、お札やお守りをお返しする場所に
お返ししても良いでしょう。
お返しする場所が分からない(見当たらない)、あるいは、おみくじを引いた
神社が遠方で、お返しに行けないという場合は、別の神社にお返ししても
大丈夫です。
とにかく、神様に授かったものは、神様にお返しするのが基本かと思います。
※くれぐれも、神様からのアドバイスをゴミ箱に捨てたりしない方が
良いでしょう。
あと、よく境内の木々におみくじを結び付けてお返ししているのを見つけますが、
これも止めておいた方が良いと思います。
(その神社が指定している場合は別として・・・)
なぜなら、木々も命を持っていて、意識もあり、
「持ち帰らないおみくじ=気に入らない(凶などで縁起が悪い)と感じるおみくじ」
などのような「引いた人の負の意識」が入ったおみくじを木々に結ぶという事は、
その木々に「負の気」を貼り付ける事となりますので、木々の生命力が
弱まってしまうからです。
たとえ木の一本であっても、聖域を構成する大切な役割を担っていますので、
むしろ、木々が元気に育つようにと「大切に想う気持ち」を向けるべきでは
ないでしょうか。
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