国民が「幸せ」と言う国(番外編)
2011/06/13
「GMH(Gross National Happiness)国民総幸福感」の調査で
国民の9割が「幸せ」と答える国、ブータン王国。
この国は、「雷龍の国」と呼ばれるようです。
この事が気になって、ブータンのことをもう少し調べてみることにしました。
インドと中国(チベット地区)の間の、チベット山脈に挟まれた場所に
位置し、独自の文化を守り続ける国ブータン。
この国の歴史は過去の度重なる災害により、その文献の大半を失い、
その遠い歴史には謎の部分が多いようです。
ブータンの人々は、自国を
「デュルック・ユル(Druk Yul)=穏やかな龍の地」と呼ぶようです。
これには「建国の神話」が関係しています。
≫≫(ウィキペディア「ドゥルック」より引用)
ブータン建国時代のチベット仏教の僧侶が「これ以上進むのは困難」とし、
リーダーである僧侶が「行き止まりのこの土地に僧院を建てよう」と
他の僧侶たちにも告げた。
その建立の話し合いの際、突然雷音が轟き渡ったが、空は真っ青な空であった。
にもかかわらず強烈な雷音が響いたという。
そしてその雷音を竜の雄たけびとし、仏教の守護神が良い知らせを
伝えているものだと解釈したという。
僧院の名は「ナム・ドゥルック(天に舞う竜)」となり、
チベット仏教ドゥルック派を国教としたドゥルック・ユル(雷竜の国)が
誕生したという。
≫≫(本文抜粋)
へ~、という感じの仏教国であるブータンは、
大乗仏教(Mahayana)からの「タントラ教」を残している
世界で唯一の国・・・ということなんですが。
「タントラ教」って???
で、またもやサクッとウィキさんに教えてもらうと・・・。
≫≫(ウィキペディア「タントラ教」より引用)
実際のところ、タントラ教という宗教集団がいたわけではなく、
「タントラ的な考え方(タントラ哲学、タントリック)」をもつ人たちである。
「大いなる意識」は「創造主」とも「宇宙」とも「神」とも解釈できるが、
「自己」との繋がりは特定の人や階層によらず、
すべての人に与えられた存在であり、恵みであるという考え方である。
この考えの根幹にあるのは、
『あらゆる存在に、美があり、善があり、生きている存在そのものに
繋がりからの恵みがある』というものである。
≫≫(本文抜粋)
宗派とか崇拝というより、より精神思想的な感じで、
何だか日本の「神道」の精神と共通ししている気がしました。
ということで、この国の自然保護的な国策は、
このタントラの精神に従っているものだということが分かります。
人間上位の立場からの「弱者自然」の保護というものではなく、
地球(又は宇宙的思想)の中にある、人間もまたその調和の中に
生かされている一員、という立場からの環境保護だということですね。
ある側面から見ると、実は文明を謳歌する現代人こそ、
最も自然弱者であることは明白です。
自給自足もままならず、自然破壊や災害による被害が出ると
とたんに人類は食料の危機=生命の危機を迎えます。
呼吸をし、水を飲み、食物を得て人は生きていけます。
これは、自然の恵みにより「生かされている」というコトに
他なりません。
人類は、葉の一枚とて、無から産み出すことが出来ない、
ということを、忘れてはいけないのではないかと思うのです。
自らの生命力が弱まった種族の末路は一つです。
≫≫(参考サイト)
http://www.iip.co.jp/bhutan/
(「ようこそ雷龍の国ブータンへ」)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%B3
(ウィキペディア「ブータン」)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%82%A5%E3%83%AB%E3%83%83%E3%82%AF
(ウィキペディア「ドゥルック」)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%A9%E6%95%99
(ウィキペディア「タントラ教」)
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