国民が「幸せ」と言う国(5)
2011/06/11
近代的な文明を拒否するでもなく、(先進国から見て)不便とされている
事柄を苦痛と思うでもなく、国家が制定する多くの義務を不満とするでもなく、
国民自らが「コレで善し」として、「幸福」と答える。
その理由は「家族が元気で平和に暮らせているから」。
この言葉だけ聞くと、まったくその通りでもあり、
不思議でもあり・・・という感じもしてしまいます。
しかし、ゆっくりと言葉の真意を見つめていけば、その言葉の背景には、
民族の思想や精神、地球環境や自然摂理への深い理解があることに
気づかされます。
そして「幸せの理由」として発せられていた「家族が・・・」の
言葉の前には、一言で表せない多くの要因があり、
しかし、それを説明するには、民族の持つ膨大な歴史の流れに等しい
文字数を要する、ということが理解できます。
ですので、
「(・・・・・・・・というわけで、だから、お陰さまで)
家族も元気で 平和に暮らせているから、幸せです」と、
例えばこんな感じではないでしょうか。
何より、「幸せですか?」という質問に対し、国王自らのお答えが
私には印象的でした。
国王はその問いに対し、一呼吸おかれた後、
「もちろん幸せです。家族も元気だし国も平和です」
そして、このようなお言葉を続けられたのです。
「幸せと喜びは違うのです。 喜びとは、瞬間の気持ちにすぎず、
長続きせず消えてなくなります。 幸せとは長く続くことをいうのです」と。
放送中に聞いていただけですので、この文言は正確ではありませんが、
仰っていた内容は、こんな感じだったと思います。
そう、私たちはついつい、楽しいことや嬉しいことを「幸せ」だと
感じる場合が多いのは、確かにそうだと思います。
もしかすると、過ぎ去っていく「喜び」を「幸せ」と思い、そればかりを
追い求めてしまうようになった時、人は「もっともっと」と、
「欲の虜」となってしまうのかもしれません。
≫≫(参考サイト)
http://www.iip.co.jp/bhutan/
(「ようこそ雷龍の国ブータンへ」)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E6%B0%91%E7%B7%8F%E5%B9%B8%E7%A6%8F%E9%87%8F
(ウィキペディア「国民総幸福量」)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%B3
(ウィキペディア「ブータン」)
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